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SIGNAL テクノロジー
No.0469

GoogleのAI検索、もう答えを出すだけじゃなく動いてくれる

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出典:Google AI Blog

1998年、Googleが検索エンジンとして産声を上げたとき、それは「図書館への最短ルート」だった。膨大な情報の中から関連性の高いページを順番に並べる。その設計思想は四半世紀以上、本質的には変わっていなかった。ユーザーが検索し、リンクをクリックし、ページを読み、また戻って別のリンクを開く。この往復作業を誰も疑わなかった。検索とはそういうものだったからだ。

その前提が、静かではなく、かなり急速に崩れている。

Googleが公開したAI Modeの活用事例を見ると、そこに並んでいるのはテニスの初心者クラスを探す、ハイキングブーツを選ぶ、チェスの攻略ガイドを作る、コンサートのチケットを取る、ディナーパーティの招待状をデザインする、といったタスクだ。共通しているのは、いずれも「調べて終わり」ではなく、「調べた先にある行動」を含んでいること。検索がゴールではなく、検索は通過点になっている。

考えてみれば、これは当然の帰結だった。人がGoogleに打ち込むキーワードの大半は、何かを知りたいのではなく、何かをしたいという動機から来ている。レストランを探すのは予約するためで、ブーツを調べるのは買うためだ。それなのに検索エンジンはずっと「情報を渡すところまで」しか担ってこなかった。ユーザーはその先を、別のアプリや別のサービスを使いながら自分で処理するしかなかった。

AI Modeが変えようとしているのは、まさにその「その先」の部分だ。自然な文章で条件を投げると候補が絞り込まれ、そのまま予約や購入まで進む。Google Calendarのスケジュールを読み込んで、来月の空き枠に収まるクラスを提案する。近くの店舗に電話をかけて在庫を確認する。CanvaのようなサードパーティアプリとSearch上で連携し、招待状のデザインを完結させる。

この変化で誰の役割が変わるかを考えると、見えてくるものがある。これまで「検索して→比較して→選んで→予約して」という一連のフローを自分でこなしていたユーザーは、その手間から解放される。一方で、そのフローのどこかに位置していたサービス、たとえば比較サイトや予約プラットフォームは、ユーザーがGoogle Searchを離れなくなるほど、存在感を問い直される局面に入っていく。

テクノロジーが「道具」から「代行者」に変わるたびに起きてきたことがある。使う側の負担が減り、使う人の数が増え、使われる側の業界が再編される。ATMが銀行窓口の役割を変えたように、カーナビが地図読みの必要性を変えたように、AI Modeが変えようとしているのは「検索してから自分で動く」という当たり前のやり方だ。

それが良いことか悪いことかは、立場によって異なる。ただ一つ確かなのは、「検索してリンクを選ぶ」という行為がデフォルトではなくなる日は、思っていたより近い場所にある。

3行まとめ

  • GoogleはAI Modeに、テニスクラス検索・アウトドアギア購入・テーブルゲーム攻略・チケット予約・招待状デザインなど、オフライン行動を完結させる機能を追加した
  • Personal IntelligenceによってGoogle CalendarなどのGoogleアプリと連携し、ユーザーのスケジュールに合ったパーソナライズされた提案が可能になっている
  • 近隣店舗への在庫確認電話代行や、CanvaなどサードパーティアプリとのSearch上での連携機能も提供されている

※以下は詳細

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情報を返すから、行動を完結させるへ

今回GoogleがAI Modeで示した5つの活用例は、すべてリアルの行動に接続されている。テニスの初心者クラスを探す、ハイキングブーツを選ぶ、チェスの攻略ガイドを作る、コンサートのチケットを取る、ディナーパーティの招待状をデザインする。

いずれも、自然な文章で条件を入力するとAI Modeが候補を絞り込み、予約・購入の完結まで案内する設計になっている。従来の検索がリンクの一覧を返すものだったのに対し、AI Modeは選択肢を提示したうえで「次のアクション」まで進む。

Googleアプリとの連携によるパーソナライズ

今回の機能の中核にあるのがPersonal Intelligenceだ。GoogleカレンダーをはじめとするGoogleの各種アプリとセキュアに連携し、ユーザー個人の情報をもとに回答を生成する。

たとえば、来月の料理教室を探す際に、Google Calendarのスケジュールを参照して空き枠に収まるクラスを提案する、といった使い方ができる。店舗の在庫確認については、検索に「nearby」や「near me」を含めることで周辺店舗の在庫状況を確認できるほか、AIがGoogleを通じて近隣の店舗に電話をかけ、在庫確認を代行する機能も利用可能になっている。

エンタメ・創作領域への対応

今回の事例ではテーブルゲームやライブイベントなど、趣味・エンタメ領域への展開も含まれている。AI ModeのCanvasを使えば、チェスの基本戦略をまとめたガイドを生成したり、コンピューターと対戦するゲームシミュレーションを構築したりすることができる。

チケット購入については、予算・枚数・希望イベントを伝えるとAI Modeが選択肢を一覧化し、希望のプラットフォームで予約を完結できる。招待状のデザインはCanvaとのSearch上での連携によって処理される。

全体まとめ

GoogleのAI Modeは、クラス検索・ギア購入・攻略ガイド作成・チケット予約・招待状デザインといった、これまで複数のアプリやサービスをまたいで処理する必要があったタスクをGoogle Search上で完結させる機能を追加した。Personal Intelligenceによるカレンダーなどのアプリ連携、近隣店舗への電話代行、CanvaなどサードパーティアプリとのSearch上での統合が含まれており、情報の提供から行動の実行までをワンストップで処理できる設計になっている。

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